2010年3月31日水曜日

またこの地に降り立つ日に


今日で住み慣れた地Tを一時後にする。
出発は明後日だが、実家にスーツケースを取りに行ったりする。

そう考えると、何百回と走ったループも、コンビニに立ち読みすることも、全てが鮮明に映る。

貯まった食料を放出して、一時的に食卓が一品増えた。もちろん全て消費期限・賞味期限切れのものだが。
が昨日の夜は食あたりを起こした。期限の切れた乳製品には気をつけましょ(口にするもの全てが期限切れのものなので、どれが原因かは明確ではないが、多分乳製品のはず)。

万が一のことがあったら、部屋の外付けハードディスクにその後の指示を記載してあるので、どうか意思を尊重してもらえるようにご協力お願いします。来月はそこまでハイリスク地域ではないが。

また、この地に降り立った時に、今の自分が想像だにしなかった自分になっていることを切に願う。

2010年3月30日火曜日

その合間に

トラベラーズチェックを作ったり、部屋を片付けたり、でバタバタしている。

その合間に、向こうにいっている間に、大学で行われる発表のパワポを作って託したり、ポスター作って渡したりしている。

その合間に、C国からの帰国後に行くB国への手配のために、先方と連絡を取ったり、航空券を準備したり。

その合間に、来年の2-3月に受け入れていただくA国への書類の準備をしたり。

その合間に、勉強している(要はほとんど集中して勉強できていない)。
仏語全く勉強できなかったな。

確かに、行くまでに多くのpaper work(大学での選考→受け入れ大学との折衝→大使館との折衝)で精神的にも時間的にもかなり消耗してしまう。
行くまでで留学の半分以上の壁は超えているという話をよく聞くが、その通りだと思う。

Google Mapで宿から病院までの道をストリートビューで予習。
すごい時代になったな・・・

バックパッカーとしてではなく、研修として渡航するのって初めてだ。これからは、後者しかないのだろうけど。
今回は、ユースやバックパッカーよりほんの少しいい目のところで寝泊りする。(LANがあったり、キッチンがあったりする方が、合計では安く収まる・・・はず)

現在先に旅だったS君と端末室で交わした会話
H「やべー。今まで一泊半分くらいのとこしか泊まったことねー。こんなにいいトコ泊まるのかイヤだな・・・」
S「それでもオレの泊まるトコの半額だよ・・・」

寝袋持っていかなくていい、スーツ・革靴をもっていくって違和感だな。
今まで100円単位で凌ぎを削っていたのに、今や万単位で出入りしている。北○鮮顔負けのハイパーインフレ状態。

2010年3月28日日曜日

セッション終了

昨日は、勉強会の第2セッションを担当させていただいた。

基本は、同じ大学の同じ学年の仲間が多かったので、リラックスしてできた。
遠くは富山までわざわざいらしていただいたので、ご期待に沿えるようなものであれば良かったが。

当日にはハプニングがつきもので、予約していたはずの教室がなぜか予約は入っていなかったり、予定よりかなり早く第1セッションが終わってしまったり・・・

以下アンケートでいただいたコメント
「難しかったが、なぞが多く漠然とした症例を取り上げていった方が、いろいろreviewできていいと思う」
「すごい実践的でどう診断をすすめていけばいいか少し触れる事ができました。ぜひ今後もこういった事をやっていって下さい。準備おつかれさまでした」
「限られた時間の中で判断するという訓練になったと思います」
「数々の検査結果(異常所見)の中で診断に一番寄与するものをどう嗅ぎ分けるかが難しいと思いました」
「とても臨場感があって、勉強になりました。ふだん鑑別を考えながら検査をオーダーする機会がなかなかないので・・難しかったけどいい練習になりました。準備大変だったと思います。ありがとうございました」
「とても勉強になりました。担当のoverworkにならずに継続的にできたら、より素晴らしいと思います。今回はどうもありがとうございました」
「お疲れ様でした。準備期間が短かったに関わらず、すばらしい完成度だったと思います」
「本当に本当に本当に本当にお疲れ様!勉強になりました。参加してよかったです」

今回はアウトフレームを作るのにかなりの労力(打ち合わせ×3、デモ×3、自分の資料作り時間∞)を割いてしまい、医学的な詰めは十分できていなかった。それでも、連続抜歯の中ではだいぶoverworkだったが。
全てのスタッフ&参加者が不利益を被らないように、かなり気をつかってチーム分けや時間配分を何度でも調整した。
運営面でのノーハウを得られたのは、今後も役立てそうだ。

今回の反省と改善点を克服したAPBL2をきっと誰かがやってくれるはず・・・
(自分はこれに懲りて?もう指揮るのはしばらくお休みしたい)

いい天気の土曜日にわざわざ半日潰して参加してもらって、満足してもらえたので、成功だったのだろう。とりあえず、よかったよかった

カナダに向けて準備しないとな・・・

2010年3月26日金曜日

視聴率というアウトカムはスケープゴートを造り出す

視聴率というアウトカムだけでは、どうしても恐怖や危険を煽る方が、安全・安心を伝えるより衆目を浴びやすいだろう。
そして、スケープゴートが作られる。
・薬害エイズ事件→安部英医師
・●コナのトクホ取り下げ+回収騒動→●コナ
恐怖、危険の原因を何か1つに絞って徹底的に攻撃することで安心感を得る。
事件を教訓に建設的な考えよりも、先に恐怖、危険の除去に躍起になる。

学校のいじめとよく似た構図が作られる。
誰か特にその人に否があるわけでもない一人をターゲットとして、仕立て上げ、皆で攻撃することで安心を得、集団欲を満たす。自分はマジョリティでよかったよかったと。

誰かに作られた雰囲気やなんとなく皆がその方向に流れがちになる「風」に違和感を感じてしまう。へそ曲がりなだけかもしれないが。

以下「社会の敵」と感染症(感染症診療の原則より)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/b563f11ab47e5f007d0a66368d6c2548

安部英医師「薬害エイズ」事件の真実 武藤 春光,弘中 惇一郎著 現代人文社
を図書館で借りて読むことにしたい。

話は変わるが、
よくテレビのニュース番組で、新聞記事を並べてみたり解説してみたり、「〇〇新聞によると・・」と言ってみたり、することにものすごく違和感を感じる。ちゃんと裏をとって自分のニュースとして報じればいいのに。
この不景気で、番組制作費が削られているのは、よくわかるが。

また話は変わるが、
最近、民放でも他局を扱うことが以前よりタブーではなくなってきている。
以前は他局の名前を出すのすらタブーだったのに。
時代が変わったのか、テレビ全盛期が過ぎ民放は一致団結しないと乗り切れないからなのか。

2010年3月25日木曜日

アドバンスドPBL

明後日の勉強会にてセッションを担当することになっている。

現在の医学教育の大まかな流れのおさらい
:教師1人対学生多数の講義形式
大きな部屋に学生が集まり、話を聞くことで先達の知恵を学ぶ。

現在:チューター1人対学生5-6人
PBL(problem based learning)という紙に書いてある症例を元に勉強を進めていくというもの。

Learning pyramidなるものが提唱されている。上に行くほど記憶の定着率が上がる。
これは、底辺に講義形式があり、一番上に教えることが来る。要は、時間を割いて自分の頭で考えるほど、定着しやすいということだ。
「教えることは学ぶこと」「See one, do one, teach one」と言われるのはこの所以だ。

そして、
明後日やろうとしているのは、APBL(Advanced PBL)と題している。勝手に自分が作った造語。
従来のPBLhは紙ベースだったが、ケースを知っている学生が模擬患者をやって、ケースを知らない学生が医師役をやる。
①医師役は制限時間内に模擬患者に問診や身体診察を行う
②調査タイム:その結果を踏まえて、患者の問題点・考えられる診断・必要な検査を表にまとめる
③検査オーダー:検査オーダーシートにチェックを入れ、時間差でその結果が返ってくる
④追加検査オーダー:③の結果を踏まえてさらに追加したい検査をオーダー
③-④の間にも最初に書いた患者の問題点・考えられる診断・必要な検査のリストは変化しているので、逐次新たなものを書いてもらう(思考過程を具現化でき、後でチーム毎に比較できる)
⑤指導医へのプレゼンテーション:最終的な患者の問題点・考えられる診断・必要な検査のリストを元に指導医に「こんな患者さんです、こんな検査結果だったので、こんな診断をして、今後はこうしていきたい」というプレゼンをして、不明な点を聞く。
⑥患者への説明:以上の流れを模擬患者に説明
以上でグループワークは終了。

⑦グループ間の比較検討、ネタばらし、先生からの講評

先生、学生合わせて総勢12人を同時並行(4列並列の予定)で動かさないといけないので、大変。
デモも3回やる予定(明日の夜2回目、当日直前に3回目)。

かなり実験的で大掛かりなものになってしまった。
本当は、自分が歯磨している間に思いついた、完全なる思いつきなのに。
思いつきに付き合わせてしまっているスタッフの皆様にはほんと申し訳ない。

「本当に、いい試みだと思います。
これを成功させることができれば、おおげさな話ではなく、
医学教育に一石を投じることができるかもしれませんね。」
ともう一人のセッション担当者の人からおっしゃってもらった。

さてさて、明後日どうなることやら・・・
智歯2本目は無事抜かれた。下顎神経ブロックが神経の支配領域通りに痺れてちょっと感動した。NSAIDsの恩恵に、今預かっている。

なぜ要素では勝てるが、全体では負けるのか?

最近、繰り返し考えているこの問題について少し考察を加えたいと思う。
以前勉強していた航空宇宙工学でも、現在学んでいる医学でも、この前話を聞いたイメージングサイエンスでも、よく耳にする原子力技術の国際競争でも、あらゆる分野で言われているのは、「要素で勝てるものを持っているのに、トータルでは負けてしまう。その原因に日本には、全体を俯瞰できるリーダーがいないからだ。」と。
フィギュアスケートに例えれば、4回転ジャンプを飛ぶ技術は持っているのに、ステップや演技力などがないため全体としてまとまりがなく、総合点は低くなってしまう感じだろう。

①日本人は個々が(中途半端に)優秀なので、リーダーが生まれにくい
②職人芸や職人気質や一子相伝と言われるような経験知に依っている技術が多いから
③壁を超えて他の分野との交流は、他に文句をつけるような「野暮」なことだから、遠慮
④皆、目の前のハードルを超えることに精一杯で、少し距離をおいて俯瞰しようとしないから


教育に対する考え方も反映している。米国などでは、極論すれば1人の天才を育てるための教育が基本であり、残り99人の凡才には目もくれていない。
日本では、極論すると99人の平均点少し上の凡才を育て、1人の天才はその芽をつむがれる。


日本人は器用なだけに器用貧乏になっているのではないか?なぜその器用さを伝えるように言語化、体系化しようとしないのか?そもそも、言語化不可能な技術なのかもしれない。それでも言語化したり、より多くの方と共有(シェア)しようとしないと。短期的利益にはなるかもしれないが、長期的成長はすぐにプラトーに達するだろう。


専門家に任せておけばよい。という国民性も反映しているのではないか。


救急の世界では、必ず目の前の傷病者に取り付く前に現場を見渡して、現場の把握に努めるのが鉄則だ。なぜなら、目の前の傷病者の他にもっと緊急度の高い傷病者が少し離れているかもしれない。そして、目の前に飛びついてしまうと、その処置に集中して他の傷病者に気付けなくなってしまう。
目の前のハードルで精一杯になると、そのハードルが社会全体の中でどのような位置づけにあるのか、人生のキャリアの中でどのような意味があるのか、を見失ってしまう。まさに「ハードル競争のためにハードルを飛ぶ」ことになってしまい、「理想、目標に向けてハードルを飛ぶ」ことを忘れてしまう。
試験でも合格点を超えるべき試験と少しでもいい点を求められる試験では、全く取り組み方は変わる。

今日は大学では卒業式がある。
今までの活動の場を変えても、皆様の益々のご活躍を期待します!

2010年3月24日水曜日

「医療保険改革法案」可決

オバマの目玉政策「医療保険改革法案」が僅差で可決した。

小さな政府、自由主義からの大きな転換点になるだろう。

ただ、
「共和党は誰一人賛成しなかった。野党全員が反対しての法案成立は米国議会史上初めてという異例な出来事となった」(NYタイムズ、3月23日)。
また、13州で違憲として提訴されるなど、一筋縄ではいかないだろう。
興味があれば以下の論評をどうぞ↓
http://blog.kajika.net/?eid=996242

将来のポストが増加につながれば、自分にとってもIMG(International Medical Graduate、要は北米以外の医学部卒業生)を目指すヒトにとってもGood newsだ。
9.11以後IMGにとってが厳しい状況がつづいていたが、この法案の具現化が追い風になれば。
今後の推移に注目していきたい。

国際状況に翻弄されながらも、目の前にやるべきことを1つ1つ片仕手いかないと。。

「誰でもできること」を積み重ねていった先に「誰にもできないこと」はある。
今は、社会的にみたら代替可能な歯車でしかないけれど。