【NEJM original】★ICU入室中のPPI静注による消化管出血予防は、90日後の死亡率は有意に変化しない。3298例のICU入室をランダムにパントプラゾール静注群とプラセボ群に割り付け、90日後死亡率は有意差なし。臨床上の重要な消化管出血は前者で2.5%、後者で4.2%でRR 0.58。肺炎やCDIやMIのイベントは有意差なし。
→ICU入室中のPPIは消化管出血は減らす、死亡率は減らさない、有害事象は有意差なし、と現場感覚通りの結果だと思います
Pantoprazole in Patients at Risk for Gastrointestinal Bleeding in the ICU
NEJM October 24, 2018
【blood original】★ALアミロイドーシスについて、心疾患合併が予後に起因するため、BNP > 81 pg/mlとトロポニン上昇が予後予測に役立つ。stage1をBNPとトロポニン両方共閾値以下、stage2をどちらかが上昇、stage3が両方とも上昇とし、1年後もBNP上昇しているものをstage3bとした。それぞれの中央生存はstage1で10年のフォローで不明、stage2で9.4年、stage 3で4.3年、stage3bで1年だった。2004年にMayoが提唱したNT-proBNPによる分類と対比して新ボストン大学バイオマーカースコアリングシステムとして提唱した。
Development and validation of a survival staging system incorporating BNP in patients with light chain (AL) amyloidosis
Blood 2018 :blood-2018-06-858951
【JACC original】★低リスク群200例に対する非ランダム化多施設前方視的TAVR研究、30日後死亡率は0、脳卒中は0.6%。
→高→低リスクと対象を拡大していく流れです。これ自体はわずか200例で30日まででしたが、他の2つの施行中の研究で1年後や10年後の死亡率が出れば本格的にTAVR>SVRとなるやもしれません
Transcatheter Aortic Valve Replacement in Low-Risk Patients With Symptomatic Severe Aortic Stenosis
JACC Volume 72, Issue 18, 30 October 2018, Pages 2095-2105