2018年5月28日月曜日

May 2018 Medical Journal watch for GIM ④

●廣澤4th

【BMJ original】★中等度〜重度の有酸素運動をしても認知機能低下にはつながらず。中等度以上の有酸素運動群325名と通常群の165名をランダム化試験、1年後の認知機能低下を比較するも有意差なし。
Dementia And Physical Activity (DAPA) trial of moderate to high intensity exercise training for people with dementia: randomised controlled trial
BMJ 2018; 361 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k1675

【Neurology original】★video-EEGをチルト試験で用いると失神と強直間代けいれんを区別できるか。”Italinan protocol”を用いて体位変換しつつvideo-EEGで記録し、65例の失神と50例の強直間代けいれんにて比較し、ぴくつき(jerks)が10回以下なら失神、20回以上なら強直間代けいれんであった。
Neurology Issue: Volume 90(15), 10 April 2018, p e1339–e1346
Differentiating motor phenomena in tilt-induced syncope and convulsive seizures

【EHJ review】★虚血性脳梗塞後の心原性の精査についてのレビュー。FIgure 3がまとまってました。ラクナ梗塞でなく、頭蓋内外の粥腫性変化がなく、他の原因がはっきりしない時は心原性の精査(心電図モニター、経胸壁心臓超音波)を行う。塞栓源がはっきりしなければ、30日間の長めのモニターを行う。PFO閉鎖を考慮するなら、追加の画像検査(経食、contrast TTE)を行う。
→病院の循環器科のアクティビティにも依るとは思いますが、以前の病院では、明らかな脳塞栓症以外ではあまり心原性精査はせず、こちらに来てからは、割と多めに調べている印象ですが、これをみてよりクリアになった気がします。
Cardiac diagnostic work-up of ischaemic stroke
European Heart Journal (2018) 39, 1851–1860