もう2週間前になってしまいますが、まとめを載せます。
喘息発症にはHRV, RSV感染が関与。増悪にはIFN-β, IFN-γの低下が関与。アトピー性喘息と非アトピー性喘息には気道病理像やサイトカインプロファイルに差はない。From 教育講演1
腸管出血性大腸菌について。1996年大阪堺市のアウトブレイクからサーベイランス開始。報告数は増加傾向。牛が保菌。O157, O26, O111でO群の90%以上。HUSは0ー4歳で47%、成人は10%。分離株解析と疫学情報がアウトブレイク検知に必要。From教育講演2
ワクチン政策の現在と未来。H1N1インフルエンザワクチンの導入で、従来の予定接種法上1類と2類の間の枠組みが必要に。現在検討中のワクチンはHib, HPV, HBV, 肺炎球菌、水痘、ムンプス、ポリオ、百日ぜき。Fromワークショップ2-1
ACIP。米国予防接種諮問機関。15名の投票権のある会員(4年で一部交代)+Steering committe(専門家と被接種者の代表)+Ex offico, Liaison(行政、群、実施時の関連団体)から構成。会員は名誉職で無給。利益相反は厳しい。
その後ろに多くのObserverがいて、発言権はある。議事録は90日以内に公開。ACIPは議決機関に近い存在。その下に多数のWGが情報収集、解析、原案作成を担う。米国の予防接種効果のデータは高い接種率に裏打ちされているので、解釈は注意。
ACIPの役割は、ワクチン政策への助言、エビデンスに基づいた提言、ワクチン政策の監視。提言策定の過程に多くの人々が関わり、ACIPへの信頼がある。今まで提言が拒否されたことは1回だけしかない。
Fromワークショップ2-2
新型インフルエンザパンデミックへの対応。エビデンスから複数のプランが考えうるが、誰かが決断しないといけない。渡航延期勧告で香港国際空港はガラガラに、経済活動に対するインパクトは大きい。今回のパンデミックは「phase6 = 重症」という誤解があった。
2005年からIHRができ、各国が情報開示し共有する義務を課す枠組みができた。現在もH5N1のパンデミックへのリスクは変わらない。2010のインフルエンザは昨年よりslow startと予測される。From特別講演1
HIV 陽性でtiter32×で脊髄穿刺考慮。梅毒はnontreponemal testは病勢反映、treponemal testは診断。ガラス板法は2倍までは誤差、それ以上は病勢の変化。神経梅毒に準じて眼の梅毒も治療。神経梅毒はCNSに侵入した時点から。どのステージでもありえる。
梅毒は試験管内で培養できず、兎の睾丸で培養可だが、コスト高い。研究が進みにくい原因。
Nocardiaを疑った際は長期培養を検査室に伝える。Actinomyces, NocardiaはG染で判別不可。Nocardiaは一般にST合剤感受性だが耐性に最近なることも。肺、皮膚、脳がやられやすいので、神経所見に注意。あすぺるぎうす合併注意。
肺炎球菌は肺胞付近で一部が自殺しpneumolysin放出。肺胞上皮溶かし、菌侵入。ペニシリン投与で一過性に増悪するのも同じと考えうる。大葉性なら肺炎球菌、クレブシエラ、レジオネラ。小葉性ならインフルエンザ桿菌、ぶ菌、マイコプラズマ。細葉性なら結核、非定型抗酸菌、真菌が予想。
From 症例から学ぶ感染症セミナー1
血液培養は最大量入れると検出率増加。subculture時にデスクで1時間、分離培養で1日、血液培養コロニーを検出機で2日で推定同定。血液培養陽性時は当直帯でも6種の培地に血液を広げておけば嫌気性菌以外の推定同定可。
procalcitoninは重症で上昇。局所感染では高値にならない。10以上を陽性とする半定量で、GNR多い。0.5以下ではGPCが多い。From教育講演13
農畜産抗菌剤投与1690>>ヒト抗菌剤投与520。鳥肉はC.jejuni70-80%保有。鶏はVRE、キノロン耐性カンピロバクターが検出され、一部の抗菌剤の使用中止。耐性菌は院内だけの問題ではない。From合同シンポジウム2
個人的には葛西先生のインフルエンザパンデミックの話が心おどる感じだった。
現場での緊迫感や躍動感が伝わってきて、
渡航延期勧告の経済へのインパクトは大きいが、誰かがどこかの段階で決断しないといけない。判断材料と想定しうるケースを鑑みて、Decision Makingしなくてはいけない。そこには正解はない。
一方同時にバンクーバーではIDSAが。
IDSA annual meetingが単品で60ドル。フルで400ドルで配信されている。
書生レベルは躊躇してしまうプライス。
働きだしたら購入してみたい。そして、いつか現地で生の講演を聴きたい!!