2018年5月4日金曜日

May 2018 Journal watch for GIM

久しぶりの再開です。ジャーナル・ウォッチを中心に再開したいと思います。
最近のマイブームはclinical reasoning in neurologyです。

【NEJM original】★COPDに対する1日1回triple therapy (steroid + LAMA + LABA)について。従来治療のsteroid-LABAやLAMA-LABAの治療に比べ、中等度や重度の増悪は低下(0.91/yr vs 1.07/yr, 1.21/yr)、増悪による入院も低下(0.13 vs 0.19)した。
Once-Daily Single-Inhaler Triple versus Dual Therapy in Patients with COPD
N Engl J Med 2018; 378:1671-1680

【Mayo Clin Proc brief report】★DAPT中の腰椎穿刺について。後方視的に100例を検討し、2例は腰痛を自覚し、うち1例は最終的に腰椎穿刺によるものと結論付けられた。画像検査や入院を要する重篤な事象は認めなかった。> 100 RBC/μLをtraumatic LPとしたが、8%に認めた。 > 1000 RBC/μLをbloody LPとしたが、4%に認めた。
→追試は必要だが、DAPT内服中に合併症を懸念して過度に腰椎穿刺を回避する必要はない可能性がある
Safety of Lumbar Puncture Performed on Dual Antiplatelet Therapy
May 2018Volume 93, Issue 5, Pages 627–629

【Neurology clinical reasoning】★RCVSとPACNSの鑑別について。前者は支持的治療だが、後者は免疫抑制剤使用するため、治療が異なる。また、前者にPSL使用すると増悪するため鑑別が重要。前者では、薬や妊娠が誘因となり、後者では発熱や炎症反応上昇することが鑑別のポイントになりえるが、最終的にはPACNSの診断のゴールドスタンダードである脳生検まで行わないと難しい例もあり。鑑別のポイントついて、本文参照に作成したものです。
Neurology® 2018;90:e1267-e1270.