2010年3月31日水曜日

またこの地に降り立つ日に


今日で住み慣れた地Tを一時後にする。
出発は明後日だが、実家にスーツケースを取りに行ったりする。

そう考えると、何百回と走ったループも、コンビニに立ち読みすることも、全てが鮮明に映る。

貯まった食料を放出して、一時的に食卓が一品増えた。もちろん全て消費期限・賞味期限切れのものだが。
が昨日の夜は食あたりを起こした。期限の切れた乳製品には気をつけましょ(口にするもの全てが期限切れのものなので、どれが原因かは明確ではないが、多分乳製品のはず)。

万が一のことがあったら、部屋の外付けハードディスクにその後の指示を記載してあるので、どうか意思を尊重してもらえるようにご協力お願いします。来月はそこまでハイリスク地域ではないが。

また、この地に降り立った時に、今の自分が想像だにしなかった自分になっていることを切に願う。

2010年3月30日火曜日

その合間に

トラベラーズチェックを作ったり、部屋を片付けたり、でバタバタしている。

その合間に、向こうにいっている間に、大学で行われる発表のパワポを作って託したり、ポスター作って渡したりしている。

その合間に、C国からの帰国後に行くB国への手配のために、先方と連絡を取ったり、航空券を準備したり。

その合間に、来年の2-3月に受け入れていただくA国への書類の準備をしたり。

その合間に、勉強している(要はほとんど集中して勉強できていない)。
仏語全く勉強できなかったな。

確かに、行くまでに多くのpaper work(大学での選考→受け入れ大学との折衝→大使館との折衝)で精神的にも時間的にもかなり消耗してしまう。
行くまでで留学の半分以上の壁は超えているという話をよく聞くが、その通りだと思う。

Google Mapで宿から病院までの道をストリートビューで予習。
すごい時代になったな・・・

バックパッカーとしてではなく、研修として渡航するのって初めてだ。これからは、後者しかないのだろうけど。
今回は、ユースやバックパッカーよりほんの少しいい目のところで寝泊りする。(LANがあったり、キッチンがあったりする方が、合計では安く収まる・・・はず)

現在先に旅だったS君と端末室で交わした会話
H「やべー。今まで一泊半分くらいのとこしか泊まったことねー。こんなにいいトコ泊まるのかイヤだな・・・」
S「それでもオレの泊まるトコの半額だよ・・・」

寝袋持っていかなくていい、スーツ・革靴をもっていくって違和感だな。
今まで100円単位で凌ぎを削っていたのに、今や万単位で出入りしている。北○鮮顔負けのハイパーインフレ状態。

2010年3月28日日曜日

セッション終了

昨日は、勉強会の第2セッションを担当させていただいた。

基本は、同じ大学の同じ学年の仲間が多かったので、リラックスしてできた。
遠くは富山までわざわざいらしていただいたので、ご期待に沿えるようなものであれば良かったが。

当日にはハプニングがつきもので、予約していたはずの教室がなぜか予約は入っていなかったり、予定よりかなり早く第1セッションが終わってしまったり・・・

以下アンケートでいただいたコメント
「難しかったが、なぞが多く漠然とした症例を取り上げていった方が、いろいろreviewできていいと思う」
「すごい実践的でどう診断をすすめていけばいいか少し触れる事ができました。ぜひ今後もこういった事をやっていって下さい。準備おつかれさまでした」
「限られた時間の中で判断するという訓練になったと思います」
「数々の検査結果(異常所見)の中で診断に一番寄与するものをどう嗅ぎ分けるかが難しいと思いました」
「とても臨場感があって、勉強になりました。ふだん鑑別を考えながら検査をオーダーする機会がなかなかないので・・難しかったけどいい練習になりました。準備大変だったと思います。ありがとうございました」
「とても勉強になりました。担当のoverworkにならずに継続的にできたら、より素晴らしいと思います。今回はどうもありがとうございました」
「お疲れ様でした。準備期間が短かったに関わらず、すばらしい完成度だったと思います」
「本当に本当に本当に本当にお疲れ様!勉強になりました。参加してよかったです」

今回はアウトフレームを作るのにかなりの労力(打ち合わせ×3、デモ×3、自分の資料作り時間∞)を割いてしまい、医学的な詰めは十分できていなかった。それでも、連続抜歯の中ではだいぶoverworkだったが。
全てのスタッフ&参加者が不利益を被らないように、かなり気をつかってチーム分けや時間配分を何度でも調整した。
運営面でのノーハウを得られたのは、今後も役立てそうだ。

今回の反省と改善点を克服したAPBL2をきっと誰かがやってくれるはず・・・
(自分はこれに懲りて?もう指揮るのはしばらくお休みしたい)

いい天気の土曜日にわざわざ半日潰して参加してもらって、満足してもらえたので、成功だったのだろう。とりあえず、よかったよかった

カナダに向けて準備しないとな・・・

2010年3月26日金曜日

視聴率というアウトカムはスケープゴートを造り出す

視聴率というアウトカムだけでは、どうしても恐怖や危険を煽る方が、安全・安心を伝えるより衆目を浴びやすいだろう。
そして、スケープゴートが作られる。
・薬害エイズ事件→安部英医師
・●コナのトクホ取り下げ+回収騒動→●コナ
恐怖、危険の原因を何か1つに絞って徹底的に攻撃することで安心感を得る。
事件を教訓に建設的な考えよりも、先に恐怖、危険の除去に躍起になる。

学校のいじめとよく似た構図が作られる。
誰か特にその人に否があるわけでもない一人をターゲットとして、仕立て上げ、皆で攻撃することで安心を得、集団欲を満たす。自分はマジョリティでよかったよかったと。

誰かに作られた雰囲気やなんとなく皆がその方向に流れがちになる「風」に違和感を感じてしまう。へそ曲がりなだけかもしれないが。

以下「社会の敵」と感染症(感染症診療の原則より)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/b563f11ab47e5f007d0a66368d6c2548

安部英医師「薬害エイズ」事件の真実 武藤 春光,弘中 惇一郎著 現代人文社
を図書館で借りて読むことにしたい。

話は変わるが、
よくテレビのニュース番組で、新聞記事を並べてみたり解説してみたり、「〇〇新聞によると・・」と言ってみたり、することにものすごく違和感を感じる。ちゃんと裏をとって自分のニュースとして報じればいいのに。
この不景気で、番組制作費が削られているのは、よくわかるが。

また話は変わるが、
最近、民放でも他局を扱うことが以前よりタブーではなくなってきている。
以前は他局の名前を出すのすらタブーだったのに。
時代が変わったのか、テレビ全盛期が過ぎ民放は一致団結しないと乗り切れないからなのか。

2010年3月25日木曜日

アドバンスドPBL

明後日の勉強会にてセッションを担当することになっている。

現在の医学教育の大まかな流れのおさらい
:教師1人対学生多数の講義形式
大きな部屋に学生が集まり、話を聞くことで先達の知恵を学ぶ。

現在:チューター1人対学生5-6人
PBL(problem based learning)という紙に書いてある症例を元に勉強を進めていくというもの。

Learning pyramidなるものが提唱されている。上に行くほど記憶の定着率が上がる。
これは、底辺に講義形式があり、一番上に教えることが来る。要は、時間を割いて自分の頭で考えるほど、定着しやすいということだ。
「教えることは学ぶこと」「See one, do one, teach one」と言われるのはこの所以だ。

そして、
明後日やろうとしているのは、APBL(Advanced PBL)と題している。勝手に自分が作った造語。
従来のPBLhは紙ベースだったが、ケースを知っている学生が模擬患者をやって、ケースを知らない学生が医師役をやる。
①医師役は制限時間内に模擬患者に問診や身体診察を行う
②調査タイム:その結果を踏まえて、患者の問題点・考えられる診断・必要な検査を表にまとめる
③検査オーダー:検査オーダーシートにチェックを入れ、時間差でその結果が返ってくる
④追加検査オーダー:③の結果を踏まえてさらに追加したい検査をオーダー
③-④の間にも最初に書いた患者の問題点・考えられる診断・必要な検査のリストは変化しているので、逐次新たなものを書いてもらう(思考過程を具現化でき、後でチーム毎に比較できる)
⑤指導医へのプレゼンテーション:最終的な患者の問題点・考えられる診断・必要な検査のリストを元に指導医に「こんな患者さんです、こんな検査結果だったので、こんな診断をして、今後はこうしていきたい」というプレゼンをして、不明な点を聞く。
⑥患者への説明:以上の流れを模擬患者に説明
以上でグループワークは終了。

⑦グループ間の比較検討、ネタばらし、先生からの講評

先生、学生合わせて総勢12人を同時並行(4列並列の予定)で動かさないといけないので、大変。
デモも3回やる予定(明日の夜2回目、当日直前に3回目)。

かなり実験的で大掛かりなものになってしまった。
本当は、自分が歯磨している間に思いついた、完全なる思いつきなのに。
思いつきに付き合わせてしまっているスタッフの皆様にはほんと申し訳ない。

「本当に、いい試みだと思います。
これを成功させることができれば、おおげさな話ではなく、
医学教育に一石を投じることができるかもしれませんね。」
ともう一人のセッション担当者の人からおっしゃってもらった。

さてさて、明後日どうなることやら・・・
智歯2本目は無事抜かれた。下顎神経ブロックが神経の支配領域通りに痺れてちょっと感動した。NSAIDsの恩恵に、今預かっている。

なぜ要素では勝てるが、全体では負けるのか?

最近、繰り返し考えているこの問題について少し考察を加えたいと思う。
以前勉強していた航空宇宙工学でも、現在学んでいる医学でも、この前話を聞いたイメージングサイエンスでも、よく耳にする原子力技術の国際競争でも、あらゆる分野で言われているのは、「要素で勝てるものを持っているのに、トータルでは負けてしまう。その原因に日本には、全体を俯瞰できるリーダーがいないからだ。」と。
フィギュアスケートに例えれば、4回転ジャンプを飛ぶ技術は持っているのに、ステップや演技力などがないため全体としてまとまりがなく、総合点は低くなってしまう感じだろう。

①日本人は個々が(中途半端に)優秀なので、リーダーが生まれにくい
②職人芸や職人気質や一子相伝と言われるような経験知に依っている技術が多いから
③壁を超えて他の分野との交流は、他に文句をつけるような「野暮」なことだから、遠慮
④皆、目の前のハードルを超えることに精一杯で、少し距離をおいて俯瞰しようとしないから


教育に対する考え方も反映している。米国などでは、極論すれば1人の天才を育てるための教育が基本であり、残り99人の凡才には目もくれていない。
日本では、極論すると99人の平均点少し上の凡才を育て、1人の天才はその芽をつむがれる。


日本人は器用なだけに器用貧乏になっているのではないか?なぜその器用さを伝えるように言語化、体系化しようとしないのか?そもそも、言語化不可能な技術なのかもしれない。それでも言語化したり、より多くの方と共有(シェア)しようとしないと。短期的利益にはなるかもしれないが、長期的成長はすぐにプラトーに達するだろう。


専門家に任せておけばよい。という国民性も反映しているのではないか。


救急の世界では、必ず目の前の傷病者に取り付く前に現場を見渡して、現場の把握に努めるのが鉄則だ。なぜなら、目の前の傷病者の他にもっと緊急度の高い傷病者が少し離れているかもしれない。そして、目の前に飛びついてしまうと、その処置に集中して他の傷病者に気付けなくなってしまう。
目の前のハードルで精一杯になると、そのハードルが社会全体の中でどのような位置づけにあるのか、人生のキャリアの中でどのような意味があるのか、を見失ってしまう。まさに「ハードル競争のためにハードルを飛ぶ」ことになってしまい、「理想、目標に向けてハードルを飛ぶ」ことを忘れてしまう。
試験でも合格点を超えるべき試験と少しでもいい点を求められる試験では、全く取り組み方は変わる。

今日は大学では卒業式がある。
今までの活動の場を変えても、皆様の益々のご活躍を期待します!

2010年3月24日水曜日

「医療保険改革法案」可決

オバマの目玉政策「医療保険改革法案」が僅差で可決した。

小さな政府、自由主義からの大きな転換点になるだろう。

ただ、
「共和党は誰一人賛成しなかった。野党全員が反対しての法案成立は米国議会史上初めてという異例な出来事となった」(NYタイムズ、3月23日)。
また、13州で違憲として提訴されるなど、一筋縄ではいかないだろう。
興味があれば以下の論評をどうぞ↓
http://blog.kajika.net/?eid=996242

将来のポストが増加につながれば、自分にとってもIMG(International Medical Graduate、要は北米以外の医学部卒業生)を目指すヒトにとってもGood newsだ。
9.11以後IMGにとってが厳しい状況がつづいていたが、この法案の具現化が追い風になれば。
今後の推移に注目していきたい。

国際状況に翻弄されながらも、目の前にやるべきことを1つ1つ片仕手いかないと。。

「誰でもできること」を積み重ねていった先に「誰にもできないこと」はある。
今は、社会的にみたら代替可能な歯車でしかないけれど。

2010年3月23日火曜日

蛸壺化・ガラパゴス化と要素しか勝れない国

ハーバード大学長が来日しているらしい。
http://www.kiyoshikurokawa.com/jp/2010/03/-harvard%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%A5%B3%E6%80%A7%E5%AD%A6%E9%95%B7faust%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E8%A8%AA%E5%95%8F.html

http://yokoishikura.com/?p=2657

ハーバードでは、各分野との融合やそこから生まれる新しい分野に力を入れているらしい。
そして、日本が「内向き」になっていくことに対する危機感が現れている。
国として「内向き」になり、各分野でも「内向き」になり蛸壺化・ガラパゴス化していっている。

K.K.氏のブログの違う記事には、やはり要素技術では日本が優っているが、全体として視ると劣っている状況が危惧されている。分野は違えでもトップの人たちは共通の危機感を持っているのだろう。いつかT.T.氏とコラボしたら面白いだろうに。
http://www.kiyoshikurokawa.com/jp/2010/03/singapore%E3%81%AE%E6%B0%B4%E4%BA%8B%E6%A5%AD.html

2010年3月22日月曜日

特許とビジネスモデル

特許についてしばし考える2つの事柄に出会った。
・製薬業界の2010年問題
・Newsweekに載っていたアップルのタッチパネル技術についての特許問題

個の単位で考えると、特許や企業秘密にしておくことで、他者に対してアドバンテージが得られる。一方、全体で考えると、進歩発展が遅れる。

昨日のシンポでは、米国のVFX業界では
一本およそ100億円の制作費で映画が作られる→そのうち20-60%はVFXに→新しい映像技術が開発→次のVFXの学会で公表→広まる
という循環をしているらしい。
確かに一部には公表しない団体もあるらしいが、業界全体として共有する風潮があるため、そのような団体はマイナーらしい。

確かに莫大な投資をしないと作れないものは、一定期間その独自性を尊重させて、元をとるようにしないと、次の拡大再生産には向かえない。
しかし、特許という一定期間守られているうちに少しでも多く利益を得ようとするビジネスモデル自体が崩れかかっているのではないか。
利便性の高いものを供給→多くのヒトを集められる→さらにそこから新たなものを造る
というモデルが必要なのではないか。そのような意味で(あくまでも完全肯定する意味ではなく、一つの新しいモデルとしてはという意味で)Googleは一石を投じているのだろう。

行きつく先は、どれだけ持続可能性を担保しつつ、周りにも共有できるかというとこなんだろう。

2010年3月21日日曜日

第9回自然科学研究機構シンポジウム

「ビックリ 4Dで見るサイエンスの革新」
に参加してきた。

今回初の参加であったが、リピーターの方が多く、満足度の高いシンポジウムであることがうかがえた。
プログラムコーディネーターがT.T氏なだけに科学者からVFXクリエーターまで幅の広い方が演者として呼ばれていた。科学者の方もプレゼンテーションがうまい方ばかりで、自分でもこの手法を取り入れようと、密かにメモを取ってた。

うまいプレゼンテーション
・演者自身が楽しんでいて、自分の知っている面白いことを伝えたいと思っている
・スライドは文字は最小限で、視覚的に訴える(特にイメージング関連の方ばかりだったからか)
・テンポがいい

以下内容についての要点
イメージング化(可視化)して言語が違えでも伝えられるようになる。
科学者の作るイメージングは科学的に正しく、かつわかりやすく楽しめる、ものを目指す。
分化は辿るのは大変だが、遡るのは比較的簡単。
ミクログリアは正常ではシナプスに対して1時間に1回5分間の接触・監視を行う。
ペナンブラ(Penumbra、脳梗塞周囲の損傷した組織)では頻回・長期にモニターする。
宇宙は膨張し続けており、構成成分の80%はダークマター。
細胞分裂の際には捻れ方向の力も加わっているらしい。
手書き+物理法則のシュミレーション=VFX
映画の20-60%はVFX(視覚効果)に回されるのが相場らしい。

パネルディスカッションでは
科学者の評価が論文のみでイメージングなどのアクティビティは評価されない。
日本ではイメージング技術として産業が成りたってしまっているので、サイエンスに繋がりにくい。
日本は要素技術は強いが、システムが弱い。ビジネスモデルまで育てられない。
短期的には企業秘密にしておいた方が利益はでるが、共有する風潮がコミュニティにあると全体の発展につながる
イメージングで他分野や一般の方にわかりやすく伝える→そのためのある程度の時間・金を投資する。
事業仕分けが若手科学者に精神的な頭脳流出に向けさせてしまっているとT.T.氏は危惧していた。

自分も前の大学で画像処理をまがいなりにも学んでいたので、かなり親近感を覚えた。
以前取り組んでいたことに近い分野の話が聞けると、昔の旧友の近況を聞けたような不思議な感情が沸き起こってくる。ホッとするような、底にしまい込んだ情熱が沸き上がってくるような。

まとめると
・どこも長期のビジョンを示して牽引していくリーダー不足
・他分野との交流で新しいものが生まれる

朝から夕方まで缶詰で、前日までの疲れも溜まっていて結構きつかったが、足を運んだ価値のあるシンポジウムであった。

久しぶりに違う業界の方からの話を伺えて、インスピレーションを受けた。
将来、医師支援ツールを開発したい衝動に駆られた。
・ベッドに患者がいるか確認できるシステム
・一日の検査データが出揃ったことを通知するシステム
・カルテを音声で入力できるシステム
・検査結果から予想される身体診察所見が確認できるシステム
など
どれも技術的には決して難しくない。そしてあれば、慢性的なスタッフ不足の中で、無駄をはぶいて、パフォーマンス向上に役立てられるだろう。
医学の中でアートとされる技術や分野も、少しでも後進に効率的に伝えられるように、イメージング・デジダル化・定量化できれば。

来年の第10回も3月までに開催してもらえればぜひ参加したい。
とりあえず、MITAKAをダウンロードした。
http://4d2u.nao.ac.jp/t/index.php

2010年3月19日金曜日

今週末は



これからM戸に行ってくる。
S.F.先生が学会のために来日されており、以前実習にてお世話になった病院にいらっしゃるためだ。今日の夕方、講演を拝聴し、明日ラウンドにご一緒させていただく。

明後日は、
自然科学研究機構シンポジウム第九回 ビックリ4Dで見るサイエンスの革新
に行く予定。プログラムディレクターはT.T.氏。いつまで生T.Tに会えるかわからない。

この2日間はしばしタスク達から開放されよう。

↑は棒ラーメンプリッツ。
棒ラーメンとは、山の主食。
普通に美味しかった。

2010年3月18日木曜日

2010年問題

製薬業界では、「2010年問題」が取り沙汰されている。

この問題は、大手の製薬会社の主力薬剤の特許が一斉にきれてしまう問題。
特許失効後は、後発薬(ゼェネリック)が安く大量に出回り先発薬が押されてしまう。

大量の研究費を投じて開発された新薬は、その分の利益を得ないとならないので、必然的に値段も高くなってしまう。
有効と考えられている成分の一部の化学構造を変えてみたり、非劣性を証明したり(既存の薬に比べて優れている訳もないが、劣っている訳でもない、つまりほぼ同等である)と様々な方法で新薬開発にしのぎを削っている。

先週あたりに某会社が特許のある薬を有している会社を買収したと、日経の一面に載っていた。自社での開発が間に合わないため、すでに特許のある薬を会社ごと傘下に入れる方が安上がりで済む。

少しでも安く安全な薬にしたい患者や国サイド、少しでも売り込みたい製薬会社サイド、に挟まれても冷静な判断をしないといけない。

製薬業界のモデル自体が転換すべき時期にきているのかもしれない。

2010年3月17日水曜日

竜馬と孫正義、検察とジャーナリズム

竜馬と孫正義
ブームになっている時は、なるべくその近辺に近付かないようにしている。
へそ曲がりなのか、ブームに乗っている感じが好きではないからなのか。
司馬遼太郎の「竜馬がゆく」がブームによって消費されてしまうのに、抵抗感がある。

某国会議員のように自己陶酔に勝手に引き合いにだされても・・・
国土交通大臣の不快感には同意できる。

今月の文芸春秋に孫正義の記事を読んで、なかなかイイことを書いていると思った。
あまりS社について好感を抱いていないが、トップのビジョンには多少共感が得られた。

検察とジャーナリズム
検察と小沢についてシンポジウムの録画がアップされている
http://opinion.infoseek.co.jp/article/766

今日の朝日にも、中面にぶち抜きで検察とジャーナリズムについての記事が載っていた。

ニュースは、字面を追っているだけではその真相がわからない。
その背景まで読み込んで、初めてみえてくるものがある。

時代が是とする雰囲気は誰かによって意図的に作られているのかもしれない。
雰囲気に流されないようにするには、
・複数のチャンネルから情報を得る(裏をとる)
・自分の耳に心地よい情報のみを取捨選択をしない(見たくない現実も直視する強さと素直さを忘れない)
・ある一定期間以上長期的に役立つとされてきたことを頭で体で知っておく(教養を身につける)
なんではないかなと個人的に考えている。

2010年3月16日火曜日

抜歯



今日、智歯を抜いた。↑↑記念に写真を撮らせてもらった。
一部齲歯があるためどうしても、来月からの海外実習までに処置が必要だった。
確かに抜歯が、感染性心内膜炎のリスクになるということが体感できる。
今日一日、抜歯のストレスと、口腔内に広がる血液の味でほとんど何もやる気が起こらなかった。

来週もう一本抜く予定。
仕事しながら、処置するのはかなり負担になる。
時間と体力に余裕があるうちに処置しておくことをオススメする。

救急現場

救急の最前線の方々とお話をする機会を得た。

救急隊も救急医療も共に綱渡りで大変らしい。
「たらい回し」という言葉が去年流行ったが、どこでも起こらないという保証はない。
現場では、何が起こってもおかしくない。First contactでは特に自分の身を危険にさらす可能性はあがる。

救急は病院経営上は、あまり採算がよくない。万が一足りないことがあると困るので、常に多めにヒトもモノも待機していないといけないからだ。
いつ呼ばれるか、わからないため、麺系はメニューにない。

今まで、病院に到着してきたところからしか知らなかったので、その前でどのようなことが行われているのか、知ることができ有益だった。

今年の7月から県でもドクターヘリが本格運用される。
どうか効果的かつ円滑な運用がされることを切に願うばかりだ。

久しぶりにスリングやらカラビナをみて懐かしくなった。

2010年3月14日日曜日

都内にて

iPhoneの調子悪かったので、ザギンのアップルショップに初めて行ってみた。

土曜の都内は、本当に人が多い。普段離れて生活しているとそう思ってしまう。確かに満員の通勤電車に乗るだけで、消耗してしまう気持ちもよくわかる。以前も、確かに人ごみに積極的に入っていこうとはしなかったが、人ごみに入ってしまってもあまり不快な感じはしなかったはず。

結局、1時間待たされたが、根本的な解決策は講じてもらえなかった。
予定していた電気製品系の買い物(来月使う電圧変えるアダプターなど)は断念して、飲み会へ。

木曜の飲み会は、完全に憔悴しきっていたので、途中で寝てしまった。
金曜の飲み会は、完全にセッションの打ち合わせと化して、ひたさらしゃべりまくり飲んだ気がしなかった。
土曜の飲み会は、久しぶりの飲み会らしい??飲み会だった。

山に行きたくなった。多分、行ったらすぐ帰りたくなるのかもしれないけど。
しばらくアルコールはお休み。

2010年3月12日金曜日

また催促

また、今日某大使館から
「〇〇の書類を提出して下さい。●日以内に提出がない場合は・・・」
という催促メールが来てしまった。催促メール・催促電話をいただくのは、この手続全般を通して何回目になるかわからない。

正直、もう自分の容量を超えているので、とりあえず受け入れ先の方にメールで問い合わせてみる。

・C国大使館への手続き
・C国宿泊先の選定
・B国の機関との受け入れに向けてのやり取り(まだ確定をいただいていない、やばい)
・B国への航空券
・国試後のA国病院実習への受け入れ要請
・名刺作り
・智歯・齲歯の治療
以上が海外実習にむけて依然残っているタスク達

・今月末セッションに向けての準備
・国外逃亡中に行われる正規カリキュラムの発表準備A
・国外逃亡中に行われる正規カリキュラムの発表準備B
・Step2CKの勉強
・国試の勉強(皆無)
・・・いやもう無理っしょ
今月後半は予定入れなくて良かった。

完全にTo Do Listと化してしまった。

2010年3月11日木曜日

大まかな2つの流れ

今度担当するセッションについて

大まかな流れA案
①参加者を2人1グループに分ける
②2種caseのブースを2つ作る
入室前に今回の「年齢、性別、主訴」が記載された用紙をグループが受け取る
③グループは20分以内に問診、身体診察(通常のケースタ形式)
④その後5分程度でプロブレムリスト、鑑別、今後の方針をシートに記入
シートを見ながら、その場で簡単なフィードバック
⑤まだ回っていないCaseのブースで③、④を繰り返す
⑥終了後SP役からフィードバック
⑦ケースのその後についてとそのケースの一般論
⑧先生からの好評

大まかな流れB案
①参加者を3-4人1グループに分ける
②1種caseのブースを2つ作る
入室前に今回の「年齢、性別、主訴」が記載された用紙をグループが受け取る
③グループは○分以内に問診、身体診察(通常のケースタ形式)
④その後○分程度でプロブレムリスト、鑑別、今後の方針をパワポに記入
⑤検査のオーダー(少し時間を置いて結果が返ってくる)
⑥調査タイム、患者への説明、今後の治療方針
⑦患者に説明
⑧グループ間で比較検討
⑨ケースのその後についてとそのケースの一般論
⑩終了後SP役からフィードバック
⑪先生からの好評

どちらにしようか悩み中。B案の方が面白そうだが、不確定要素も多い。そしてB案は自分自身も見学も体験もしたことがないという不安要素も。

今まで、漫然と参加させていただいていたセミナーもかなりの準備が必要だったんだと、身に染みる。

どちらにしてもかなり大掛かりなことに・・・
自分の思いつきが、こんなことになってしまうとは。

家に無線LANが届いたが全く試す時間ない。

2010年3月10日水曜日

体験型セッション

3/27に1つセッションを担当するので、その準備をしている。

従来は座学による勉強が中心だったが、体で体験して覚える学習形態が増えている。
そのような形態では、一度に多くの方には教えらえれないが、一定時間経過後の知識定着ははるかにいい。

先週のM戸医学生セミナーも、そうだった。
救急現場でのチームとしての初期対応を、実際の救急隊員の方々が模擬患者役や天の声役をして下さって、研修医+学生のチームでその模擬現場で対応する
内科ラウンドでは、問診なしで身体診察だけを、実際に入院されている患者さんにさせていただいて、その所見+鑑別診断を挙げる
という形式だった。

今回担当させていただくセッションもそのような体験型にしたいと密かに考え準備している。
そのためには、周到な準備と多くの人手が必要になってくる。
昨日の朝歯磨き中の思いつき→皆に声をかけ→模擬患者役をやってくれる方を確保
まで昨日一日でできた。快く引き受けてくれた方々に感謝。
ケーススタディを通じて一緒に勉強する仲間を得られたことは、知識の習得よりも価値があると思う。

「See One! Do one! Teach one!」
・・・多分、運営の準備でいっぱいいっぱいであまり医学的にはつめられないかもしれない

2010年3月8日月曜日

フィジカル、英語、日本の医療事情について

フィジカル
・フィジカルにこだわる病院で研修を受ける
・検査能力の向上により医師が病歴&身体診察に甘くても大きなアウトカムの変化にならなくなってしまった
・検査の結果からもう一度フィジカルに戻って確認、自身にフィードバックし診察能力の向上をはかる
・3大フィジカル教科書は、ベイツ、シュバルツ、サパイア
サパイアは難なので、ベイツ+シュバルツ+Willisでまずは基礎を固める
・フィジカル向上のためには、①多くの患者さんを経験する②異常所見がわかる医師にその場で確認してもらう③教科書でも確認

英語について
・ひたすら英語を聴き、耳を鍛える
・好きな映画を繰り返し見る
・英語の先生にレッスンを受ける
・外国の友達を作る
T先生も苦労に苦労を重ねていると伺い、少し安心した。

日本の特殊性について
・CTなど高価な画像診断機器は、半数近く日本にある。日本は恵まれすぎているし、特殊な状態にある。
・医学教育が母国語で行われている
ある意味恵めれているが、ある意味異常な状態(世界の標準的な医療レベルからみて)でトレーニングを受けていることを自覚しておかないと。「日本の常識、世界の非常識」について知って置く(それが良い悪いはまた別問題)

シンガポールの学生に負けないように勉強しよう。

2010年3月7日日曜日

M戸医学生セミナー

に参加してきた。無料で、このようなセミナーを参加させていただいて、本当に恐縮している。○万払っても参加する価値はある。

JPTEC・ICLSの概略の講習+メデカルラリー
救急系が弱い自分には、苦しかった。
今まで、救急隊が搬送してきてもらった状態からしか関わっていなかったので、その前にどのような処置や経過を辿っているのかがわかり、非常にタメになった。
個人的には、隊長を務めたセクション2つのうち1つで満点をいただいたのは、純粋に嬉しかった。もう片方はあまり芳しくなかったが。
・変化があれば意識ABCに戻る
・周囲から情報収集の重要性
・隊長は、頸部固定や呼吸補助などを担って、なるべく全体を把握することに努める

内科ラウンド
・痛がるところは、まず視診
・COPDは、Hoover's signも評価
・瞬目低下→白内障
・認知機能が落ちているのか、意識レベルが低いのかを分けて評価する
病歴聴取なしで、フィジカルのみで考えるのは、正直難しかった。でも、ユニークな手法で面白かった。脳が筋肉痛になりそうだった。
個人的にはPSPを鑑別に挙げられなかったのは、失敗だった。Wernicke-Korsakoff syndromeを挙げられたのは、良かったが。

これからも継続的にT先生からご指導いただけるように教えを乞うたところ、快諾をいただいた。これからは、時間の許す限り通いたい。

2010年3月5日金曜日

それぞれ

昨日は、来週でBATSUKUから離れてしまう方々と飲み会。
就活や研究室の苦労話・笑い話で花が咲いた。
初めてお会いする方もいらっしゃったが、楽しい一時を過ごせた。
ヒトは、自分のためにも頑張れるが、家族のためならもっと頑張れるのかもしれない。

次お会いする時は、お互いに社会での立場も異なり、ここまで腹を割って語り合えないのかもしれない。

分野の違う方と同じ話題について話をするのは、やはり面白い。
就活をしている方々、心身にはくれぐれもお気をつけて。体は、資本だから。


その後、移植の分野で渡米を目指している先生と電話で、情報交換。
先輩のドクターだったのが、臨床留学を目指す方に年齢や臨床経験年数は関係ない。
それぞれ目指す科やバックグラウンドは異なるが、留学を目指すという一点で、素晴らしい方々と出会えた。それだけでも目指す価値はあると思う。
毎日が、ガチンコハードル競争の連続だけど。


画面の前でエンドレスにタスクをこなす生活が続き、ささくれだった心に、束の間の休息だった。
二日酔いを押して、今日の午後と夜のプレゼンに向けて資料作りをこれからしないと。
午後「〇〇はなぜ販売停止になったのか?」(〇〇は商標なので、ここでは割愛)
夜「続アドバンスドフィジカル診断」

そして明日は、M戸医学生セミナー。
予定は、固まる時に集中するんだね。

2010年3月2日火曜日

感染症診療にみる医学留学へのパスポート

感染症診療にみる医学留学へのパスポート (シリーズ日米医学交流)

を書籍部でみて衝動買いしてしまった。

この医学留学パスポートシリーズは、臨床留学や研究留学を果たした先達が、後進に還元すべくかかれたもので、哲学~実践的なアドバイスまで散りばめられている。
現在米国にて研修中のO先生が、渡米する際に5冊程度いただいた。他にも多くの洋書をいただき、その多くが自分のしがないしがない学生生活を知的刺激に満ちたものに変えてくれる入り口となっている。
このシリーズも端から端までの眼を通して、何か使える材料はないかと、よく参照させてもらっている。CV(英語版履歴書)や、アプライ先を探すのにも、よくこの本に立ち返っている。

なんだろうね。この道は決して平坦でないだけに、同じ苦労をしている、またはするであろう人はお互いにひかれ合い、助け合っている、感じがする。
時間軸や場所は異なっていても、部活の仲間のような。そんな親近感が湧いてくる。

来月から、留学とまではいかないが、短期でもお邪魔できるので、その前にこの本に出会えて良かった。
毎日がハードル競争のように、向こうからどんどんハードルが近づいてくる感じがする。

今週は、自由な時間が多い分、今まで先延ばしにしてきたタスク達が押し寄せてくる。
①USMLErx
②卒試担当分(来週月提出、今週末時間なし)
③エレクティブ準備
④今週末の発表準備
⑤勉強会のプレゼン準備

rxを44問1セットで3セットできるのが理想だが、全くそれだけの時間を捻出できそうにない。
昼は実験、残りは①の合間に②~⑤を押し込む過密スケジュール。PCを介しての作業が多いだけに、眼を如何に効率良く回復&酷使するかが勝負。

限られた時間の中で、膨大な量の情報を処理して、いかにベターな結果を出せるか。
あっ・・・フラ語とベン語もやらなきゃな