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2013年5月4日土曜日

Who is criminal?  The secret of clinical thinking for cardiovascular
「犯人は誰か?循環器臨床の推理の極意 the great debaes from CADET」
by Shun Kouzaka

This book is made from circulation seminars of CADET (CArDiovascular Education Team), young Japanese educational cardiovascular doctors.

In the book, through the clinical situation, medical student, resident, and CADET staff discussed how they think. In the almost all clinical situation, there is no strong evidence how doctor must do. We deal with ambiguous and uncertain matter. Every clinician show humility for clinical issue.

For me, the following matters are new. BNP is useful to exclude CHF. There is no evidence that low dose dopamine is benefit for renal function.

Unfortunately, I didn't have a chance to attend to these seminars. I have a schedule for the date of next meeting.

Diagnostic Gestalt and Deguslation

Diagnostic Gestalt and Degustation
「診断のゲシュタルトとデギュスタシオン」
by Iwata Kentaro

This book mentions about outlines and differential diagnosis of some diseases.
I'm not sure why they picked up these diseases,  because there are some common diseases and rare diseases which many clinicians may meet the disease once or none in their life. Every section is written by difference author. It means there is some difference quality. But almost all sections are very useful for every clinician, because top clinicians are authors in this book. I could find new aspect of these common diseases.
"Gestalt" is German word of "whole." This word is good to reflect the content of this book. "Gestalt" include both experience and evidence for the disease.

After I become PGY3, I can get time to read medical book to back up my experience as a doctor. Unfortunately or fortunately, I didn't have time to sit and to read textbooks past two years, but get a lot of clinical experience. Now a time to back up my experince by knowledge.

2010年12月28日火曜日

Mock exam

Today, I didn't go out, just stayed home. I tried to do mock exam. The real exam is 8 blocks an hour each, and total an hour rest time. It was so tough for me to do that.

Previous exam was 7 blocks. I was used to long time test than first time. But the end of mock test, final block was difficult for me to concentrate.

We don't have enough time to think deeply to answer each question. We need to answer average 1 minute for each question. I should adjust this test style, and become "dog of Pavlov."

I hope these overwork experience will be available for me to be more mentally tough.

Tomorrow, suddenly I'll go to Mito to attend On the job training. I hope to become busy, and get a lot of clinical experience.

2010年12月22日水曜日

case10 -persistent cough-

I have to improve the following points.
  • Asking more detail about suptum
  • Asking more detail about sick contact
  • When I suspect tuberculosis, I should ask last PPD
  • Don't ask the detail of sexual activity which is not directly related to the situation in this time-limited situation
  • advice her to do a standard protection to prevent around her

One expert of infectious diseases taught us that his big mistake was related to tuberculosis.
It is easy to say "suspect of Tb" retrospectively. But it is difficult to do that prospectively.

2010年12月18日土曜日

頭が毒入りリンゴになったわかものと王国の話

I read a picture book, 頭が毒入りリンゴになったわかものと王国の話 in a bookstore.
This book is written by a professor of Infectious disease.

This motif is swine flu in last year.
Poison apple means new unknown disease which has contagiousness.
The kingdom is a country which tries to protect their nationality by quarantine.

This book inspired me to think how difficult to make the decision for unknown disease.
Human always fight against many infectious diseases. We should remember that recent period is the first time the danger of infectious disease reduce.

One of my friends told that he want to show this book for children. I agree that. It is included too much black humor.

If you are interested in this book. Please try to see it in bookstore.

2010年11月5日金曜日

オススメ医学入門書

医学全般
「臨床力ベーシック」
病棟実習に臨む心構え~白衣のポケットに入れるべきアイテムまで、いの一番を教えてくれる一冊。ROS (Review of system)にも重きをおくように記してある。病棟実習開始前に読めて良かった。

「Dr.ハーストの医学教育論」
医学に対する姿勢を教えてくれる一冊。読み手の成熟に比例して感じることも多くなる本。

診断学
「誰も教えてくれなかった診断学―患者の言葉から診断仮説をどう作るか」
臨床推論入門書。サイエンスな部分とアートな部分のhigh compromiseをどのように折り合いをつけるかを学べる。

「ティアニー先生の診断入門」
シマウマから捜し始めないように注意しよう。来週お会いできるのが楽しみ!!

バイタルサイン
「バイタルサインでここまでわかる!OKとNG」
師匠執筆の一冊。医療が高度化すると検査に眼が行きがちだが、大切なのは、問診とバイタルサインを含む身体診察。

レントゲン
「フェルソン 読める!胸部X線写真」
放射線科実習中の課題図書。でも、回るのが遅いと、それまで系統的に胸部レントゲンの読み方を学べないので、先回りして読んでおいてもいいと思う。

水・電解質
「水・電解質と酸塩基平衡―Step by stepで考える」
水・電解質・血ガスの見方がわかる。後半は考えながらでないと、ついていけなくなる。痛い思いをして採らせていただいた血ガスはちゃんと読もう、と自分がやられると思う。改めて読みなおしても発見があるはず。

感染症
抗菌薬の考え方、使い方〈ver.2〉
神戸大学教授岩田先生の一冊。抗菌薬をoverviewできるので、最初に抗菌薬を学ぶのには適切。この抗菌薬が全体の中で、どのような位置づけになっているかを学べる。
これを読んで興味が湧いたら「レジデントのための感染症診療マニュアル」へ

これを書くために以前書いた記事を読み直した。「日記を書く意味は時間を置いて読みなおし、時には味を加えて、熟成させる・・・云々」と誰かが書いていたが(出典は忘れた)。時には(いい意味で)振り返るのは、自分を客観視し直すのに役立つ。
また思い出したら追加します。

2010年10月30日土曜日

Medical textbooks for physical examination

I want to introduce some Medical textbooks for physical examination.

Recently, many laboratory test is developing and improving. Therefore, almost medical staff is depend to the test. We tend to become weak to get physical examination.

One of my mentors, Dr. Y.T. thinks great deal of physical exam.

1.Bates' Guide to Physical Examination and History Taking 10th edition is good textbooks for beginning to study physical exam. I've already read it in original text. This is good for medical student and nurse. In amazon web site, we can make reservation 11th edition which will be publishing 2011.

2.Textbook of Physical Diagnosis with DVD: History and Examination With STUDENT CONSULT Online Access
I'll buy and read this in the near future.

3.Sapira's Art and Science of Bedside Diagnosis
When you want to study physical exam more. You should read this. Dr. Y.T. told me that it is difficult to understand the whole content. Actually I don't buy, but want to read this some day.

Yesterday, I tried to do case conference in web.
This is because from April 2011, we will start our junior resident program in different hospitals, so it is better to make system sharing our experience and learning each other.
We need to improve more, but I see massive potential in Web conference.

Typhoon is coming near to Kanto area. It is better to stay home in this weekend.

2010年9月23日木曜日

バイタルサインでどこまでわかる?



「バイタルサインでここまでわかる!OKとNG」

バイタルサイン:一般には体温、血圧、呼吸数、心拍数に酸素飽和度を加えたもの。古典的には前者4つ。

【悪寒の3分類】①悪寒戦慄(布団+ブルブル)→敗血症示唆、②中等度悪寒(重着+ブルブル)→RR>30で敗血症示唆、③軽度悪寒(重着でブルブルなし)PR<120なら敗血症らしくない

【⊿20ルール】体温が1℃上昇毎に心拍数が20以上上昇→細菌感染の可能性大 (基準が不明なら36.0℃、心拍70と仮定)

【貧血のフィジカル】①結膜、②爪の色、③手のひら(手掌線が蒼白か?) 【脱水のフィジカル】①舌のしわ、②腋窩乾燥、③皮膚ツルゴール低下

【低血糖の鑑別】①頻脈+血圧上昇→薬剤性低血糖、②頻脈+血圧低下→副腎不全、敗血症、末期肝不全、末期腎不全、③頻脈+血圧正常+頻呼吸→アルコール性ケトアシドーシス

【AF時の脈格差】脈拍数だけでなく、心拍数もチェックする。脈格差(=心拍数-脈拍数)が増大している可能性あり

これまでは呼吸数をGeneral appearanceに含めてしまう医療従事者が多かったのだろう。定量的に記載することで、共有でき、経時的にもフォローできる。忘れがちなバイタルとして、呼吸数や痛みスケール、頸静脈圧を大切にしたい。

以上連続ツイート「バイタルサイン」。
本来、患者さんの状態を把握するのに、重要な指標である。しかし、近年は検査が高度化し、身体診察と並んでないがしろにされがちだ。そして、検査の高度化と反比例して問診・身体診察の取る力は落ちていると言われている。
来年から(もちろん試験に目出度く全て通過した後だが)初期研修が始まるので、問診+バイタルサインを含めた身体診察に重きをおく医療機関で研修したいと切に願うばかりだ。

写真は○千円のLCCが就航するというクアラルンプール。

2010年8月15日日曜日

平静の心

新訂「平静の心 オスラー博士講演集」 日野原重明、仁木久恵 訳

読了した。
師匠に薦められて図書館に借りて読んだ。今までウィリアム・オスラー卿の話は散々耳にしていたが、ちゃんと1冊の本を読むのは初めてだった。
あまりに金言、名言が散りばめられており、twitしたものだけでも15はあった。

1.超然の術
2.系統的方法の徳:高効率システム的学習習慣
3.徹底して行う姿勢
4.謙遜の徳(the grace of humility)
を行えるように心がけたい。駆け出しの最初の5年で、その後の方向性が大きく変わるだろう。来年以降の5年が、ある意味で人生の肝だろう。この5年をどう生きるか。どう追いつめるか。後半年は、その助走期間だ。
そして、人生の肝の5年の後の7年が、残された黄金時代。ここで、何ができるだろうか。

この本は、またキャリアの各段階で読みなおすと、違った感じ方がするのだろう。

とりあえず、系統的時間の使い方として、寝る前30分の英語の勉強と30分のBedside Library(枕元での読書)は実践したい。欲を言えば、起床後30分の成書の読書もしたいが、なかなか定着せず。

平静の心に至る道は遠い。

2010年7月23日金曜日

感染症チーム医療のアプローチ

「感染症チーム医療のアプローチ 解決力・交渉力を磨く」大曲貴夫著

静岡がんセンターにて感染症内科立ち上げに邁進された大曲先生が記した書。
立ち上げから軌道に乗せるまでの苦労や心がけが随所に散りばめられている。

ビジネス書を読むことが趣味との先生は、いかに円滑に患者を良い状態に持っていけるチーム運営についてミニケースを交えて解説されている。
能力も、人柄も優れた先生の面影をかんじることができる。
自分も趣味にビジネス書愛読を追加しようかな。

「説得」より「納得」

2010年4月12日月曜日

読中感、新党、アウトプット、精米率

安部英医師「薬害エイズ」事件の真実 武藤 春光,弘中 惇一郎著 現代人文社

出発までに読み終える予定だったが、1/4しか読めずにタイムリミットに。

言い分は双方から聞くべきであるが、マスコミ・検察から一方的に垂れ流される情報だけで判断することが如何に危険で、操作されかねないかを実感させられる。
世論-検察-マスコミが一直線に並んだ時に人権侵害の温床になる。

問題が起きた時に、それを個人に帰するか、システムの欠陥や改善につなげるか。
切腹の文化があるからか、誰かが責任をとらないと気が済まない「空気」を醸し出している。
問題が起きるたびに誰かが責任をとっていたら、マイノリティーな民族はすぐ適任者が枯渇してしまうのでは?


地球のほぼ裏側ではシルバー政党の乱立で湧いているようだ。
あるサイエンティストが自分が若手の研究資源を奪ってしまっているのでは、ないかと後ろめたさがあるとの言があった。
使えるマンパワーも財力も限られているのだから、「老害」にならないように引き際を見極めるべき時もあるのではないか?


教えることは2度学ぶことだ。
M大学で休日にも関わらず、溢れんばかりの情熱と人数の学生を目の当たりにして、ハングリーさを失いかけている島国に思いを馳せた。文字通り溢れていて廊下や階段の床に座ってインプットとアウトプットをしたり、ラウンジで討論したりしていた。こうやって、ディスカッション能力を醸造しているのだろう。
アウトプットしよう。ここでも。

他の人にわかり易いアウトプット・プレゼンをするには、反復と絶え間ぬ研鑽が必要なんだろう。
本当に伝えたいメッセージがあれば、スライドなくてもマイクがなくても伝えられる。
まずは、何が伝えたいメッセージなのかを自分の中で、大吟醸のように磨き、そぎ落とすことから始まる。精米率が上がれば上がるほど、伝わるし印象にも記憶にも残る。

iPhone in Medicine

「iPhone in Medicine:診療現場にiPhoneを」
というセミナーが銀座のアップルストアで昨日あった。

日本にいたら、絶対に参加したかったのにな・・・
と思っていたら、某感染症の先生のページに録画のリンクが。
http://www.ustream.tv/recorded/6077847

日本のほぼ真裏にいてもほぼリアルタイムでみれるなんて・・・
素晴らしい時代を享受させてもらっている。

「米国で平均的に身につく研修到達レベルを日本で達するには血の滲むような努力が必要」
という言葉が胸に突き刺さる。
確かに自分もかなり意識して努力してきたと思っていたが、こちらに来ると中の中くらいのレベルだと思う。

上には上がいて、世界は広いぜよ。井の中の蛙はいかんぜよ。

2010年1月10日日曜日

より理解を深める!体液電解質異常と輸液

より理解を深める! 体液電解質異常と輸液 深川雅史、柴垣有吾

現在第3版が出ているが、図書館においてあった第2版を読んだ。

題名通りで、
「水・電解質と酸塩基平衡―Step by stepで考える (Short seminars)」
のさらに深く掘り込んだ内容になっている。

血ガスや輸液などの総論は為になるが、透析患者へのアプローチなど一部は難しいと思い、飛ばした。

まだ血ガスを読むときに主だった値の評価で満足してしまい、酸塩基平衡の複合型かまでは読めていないと感じる。
確かに侵襲的な検査なだけにちゃんとデータを有効活用しきらないと申し訳ないと思う。

今までは、「次にどんな種類の薬を使うか」までしか考えられていなかったが、
最近は、「それをどれくらいの量、頻度で使うか?そのコストは?」
までなるべく考えるようにしている(実習の影響だろう)。

See one, Do one, Teach one!が大切だと感じる今日この頃。
(まず見て学び、次に実際にやってみて学び、そして他人に教えることでさらに学べるということ)

2009年12月23日水曜日

感染症は実在しない

「感染症は実在しない」 構造構成的感染症学 岩田健太郎

 医療の内包する恣意性について触れた書。哲学的アプローチを試みている。
 精神疾患を規定しているDSMシリーズを始め、インフル、腫瘍、などあらゆる「病」は医療者が作り上げたものである。そして、「診断」の過程で行う検査は影を捉えているに過ぎない。そのことを肝に銘じて謙虚でないといけない。
 
 患者さんがもつ価値と一番マッチした検査・治療との交換、「価値交換」が医療である。
 それは、投資に類似していると言える。必ず儲かるものはないように、100%安全な検査・治療は存在しない。リスクと利益を天秤にかけて、判断しないといけない・
 しかし、金銭と異なり、自分自身という代替不可能なものをリスクにさらすわけだから、その判断に慎重を期するのは当然だ。

 100%正しいものは、この世に存在しない。そして、100%正しいことを言っているというのは、何も言っていないのと同じことだ。イデオロギーの抱える胡散臭さは、このあたりからきているのだろう。
 大事なのは確率の見積もり。

 最近、医療のもつ「さじ加減」さについて考えていただけに、その領域にちょうど一石を投じてくれた。


 昨日(正確に言うと今日の深夜)、帰り道に顔面スライディングをして打撲した。他人の幸せを嫉んでいた罰が下ったようだ。
 段差に対して、平行気味に入ってしまった。小学生の時にも同じようなスタイルで怪我したのを思い出した。

 唇が少し(だいぶ)腫れただけでも飲食しづらい。口は一番最初にある消化器であり、この障害は、経口摂取の大きな妨げになることが身をもってわかった。
 湿潤療法を試そう。とりあえずマスクで隠れる範囲内が主要な受傷でよかった(よかったのか??)。
 
 宴会・飲み会が多い時期ですが、酒の上でのトラブルに注意しましょう。
 また、受傷時からの記録を残すのを怠った。

2009年12月19日土曜日

水・電解質と酸塩基平衡―Step by stepで考える

水・電解質と酸塩基平衡―Step by stepで考える 黒川清

2年くらい前に、当時先輩の勉強会に参加させてもらっていて、その会で教えてもらって買った本。その時も読んだが、いまいち消化しきれなかった個所もあり、水・電解質系の勉強を重点的にしようと思い、読み直してみた。先週は昼休みは一人だったので、ちょうどぴったりのサイズ&ボリュームだった。

まだ、AGの計算や補正HCO3-の計算といった酸塩基平衡の崩れる病態が複合した際のアプローチが甘かったことを再認識できた。
甘草が鉱質コルチコイド作用を示すメカニズムが原発性アルドステロンと違うこともわかり、勉強になった。

本は読み手の成熟に合わせて、読み取れる情報や感じ方が変わることを実感できた。

2009年12月13日日曜日

PreTest OB GYN

Obstetrics & Gynecology PreTest Self-Assessment & Review

やっと終わった。Step 2ではOB GYN(産婦人科)Psychyo(精神科)が海外の受験者には1つの試験の山になると言われている。米国特有の知識が要求され、かつ国試ではそこまで深くは要求されないからだ。

婦人科検診の頻度(リスクファクターや以前の検診結果によって微妙に変わる)や、垂直感染(母親から子への感染)防止のための妊娠後のワクチンについてなど、国試の産婦人科すらまともに勉強していない自分にとっては、難しく、時間がかかってしまった。

First Aid step2などでは、あまりこの問題集の評価は良くないが、不得意分野の補強という意味では項目ごとにまとまっていて勉強しやすい。確かに部分部分ではここまで細かい知識は必要ないのでは、と思える個所もある。いただきものなので、一版前のものだが。

次はpretest psychologyに取りかかろう。

2009年11月28日土曜日

Dr.ハーストの医学教育論

Dr.ハーストの医学教育論. J. W. ハースト著/道場信孝, 高橋長裕訳. 医学書院

S藤先生のブログで紹介されていたので、図書館で借りて読んでみた。含蓄の多い内容で、読み手の成熟に比例して感じることも多くなる本だと感じた。薄い本だが、中身は濃い。真の教育とは何か、考えさせる一冊。

データの収集→再構築→実際への当てはめ(実践)
第一段階から第二段階の過程を思考という。確かに読書はすべきであるが、しすぎて思考を忘れないようにしないと。

常に新しい知識が正しいわけではない
日進月歩のこの世界、どうしても最新の論文・知識を追求してしまう傾向に警鐘をならしている。最新の知識を得ようとする好奇心はもつべきであるが、我々は古典からも学ぶべきことが多い。

患者の問題を何よりも優先されるべきであり、自分の都合、睡眠、食事、その他のことはすべて二の次だ
その気持ちを忘れないようにしたい。

知識の吐き出ししか評価できない択一式試験、知識の伝達だけに終始する冗長な講義・・・
本当に学ぶべきは、個々の知識ではなく、どうやって学ぶかだ。例え社会的身分としての学生が終わっても、学ぶ気持ちを忘れない「学生」でありたい。

2009年11月24日火曜日

感染症疫学

「感染症疫学 感染性の計測・数学モデル・流行の構造」 ヨハン・ギセック著 山本太郎・門司和彦訳

今まで、成書で潜伏期間がどうで感染経路がどうで、という結果だけを勉強していたが、その結果が作られる過程として、疫学というツールが効果を発揮することは勉強になった。

疫学の面白さ・難しさを知る上で最初に手にとるには良い。
ワクチンには直接効果(摂取者が罹患する確率を減らす・罹患した際の重症化を防ぐ)以外に間接効果(自分が感染しないことで周囲に広げることを防ぐ)があることは、集団免疫を考える上で大切だ。
risk vs benefitを押し測って、極稀な副作用を恐れて接種を任意にしてしまうことが、果たしていいのか?ワクチン後進国・麻疹輸出国である日本はどんなスタンスで行くのか、よく考えるべきだ。

以下長文になるが、現在の日本の予防接種のラインナップの乏しさを知ってもらいたく、なるべく平易に書こうと思うので、読んでもらえると幸い。

去年やっとインフルエンザ桿菌type Bのワクチンが導入され(もちろん自費で)、HPVワクチンもやっと今年になって導入された。
前者は、子供の髄膜炎(起こすと後遺症を残したりや死亡する危険が高い危険な病気)を引き起こす菌で、インフルエンザウィルスとは関係ない。以前は、この菌がインフルエンザを引き起こすと考えられていたため、この名前がついた。洋書では、髄膜炎の原因としては稀と書かれているが、残念ながらわが国では依然原因となりえる。導入後も在庫が追いつかず、予約待ちに去年末はなっていた(今年は改善されたと思うが、現状を知らない)。そして高いため、子供をもつ親御さんの相当な負担になる。それでも接種を希望される方が多いが。
後者は、子宮頸がんの発症を予防できる、いわゆる「癌予防ワクチン」とさえ期待されている。HPV(ヒトパピローマウィルス)のあるタイプに感染すると症状は出ないが、子宮頸がんのリスクが上がる。このワクチンを青年期前に打っておくと、子宮頸がんの発症を下げることができる。これも導入前に、若年層の性行動の乱れを助長しかねないなどと、反対意見があった。

以上、最近やっと導入されたワクチンについて述べたが、時々ニュースを賑わす百日咳など、打っていても時間とともに防御力は落ちるので、一定期間の後再度打つ(ブースターという)制度も足りないし、啓蒙されていない。

2009年11月22日日曜日

感染症外来の事件簿

「感染症外来の事件簿」 岩田健太郎

友達から借りたが、プレッシャーがかかったため、慌てて読んだ一冊。
随所に出てくるオススメ教科書や情報源、感染症にとどまらず医学全体の考え方・哲学など読んでいて非常にタメになった。
「レジデントのための感染症診療マニュアル」の該当箇所と合わせて読むと理解が深まる。

医学の世界でも(専門分野だけでない)広い知識が、そして医学だけにとどまらない広い知識が必要だと感じた。

2009年10月8日木曜日

ベイツ読了

「Bates' Guide to Physical Examination and History Taking」

をやっと読了した。このブログを読み返した限り遅くても4/19~なので半年近くかかったことになる。今まで読んだ洋書の中では、もちろん最長。

系統だった身体所見の大切さがよくわかった。問診と身体所見だけで、どこまで診断を迫られるかが、ドクターとしての力量だと思う。

朝ベイツの次は朝ハリソンを始めよう。単純計算で3倍の分量があるので、1年くらいを目途に読み進めたい。