「感染症は実在しない」 構造構成的感染症学 岩田健太郎
医療の内包する恣意性について触れた書。哲学的アプローチを試みている。
精神疾患を規定しているDSMシリーズを始め、インフル、腫瘍、などあらゆる「病」は医療者が作り上げたものである。そして、「診断」の過程で行う検査は影を捉えているに過ぎない。そのことを肝に銘じて謙虚でないといけない。
患者さんがもつ価値と一番マッチした検査・治療との交換、「価値交換」が医療である。
それは、投資に類似していると言える。必ず儲かるものはないように、100%安全な検査・治療は存在しない。リスクと利益を天秤にかけて、判断しないといけない・
しかし、金銭と異なり、自分自身という代替不可能なものをリスクにさらすわけだから、その判断に慎重を期するのは当然だ。
100%正しいものは、この世に存在しない。そして、100%正しいことを言っているというのは、何も言っていないのと同じことだ。イデオロギーの抱える胡散臭さは、このあたりからきているのだろう。
大事なのは確率の見積もり。
最近、医療のもつ「さじ加減」さについて考えていただけに、その領域にちょうど一石を投じてくれた。
昨日(正確に言うと今日の深夜)、帰り道に顔面スライディングをして打撲した。他人の幸せを嫉んでいた罰が下ったようだ。
段差に対して、平行気味に入ってしまった。小学生の時にも同じようなスタイルで怪我したのを思い出した。
唇が少し(だいぶ)腫れただけでも飲食しづらい。口は一番最初にある消化器であり、この障害は、経口摂取の大きな妨げになることが身をもってわかった。
湿潤療法を試そう。とりあえずマスクで隠れる範囲内が主要な受傷でよかった(よかったのか??)。
宴会・飲み会が多い時期ですが、酒の上でのトラブルに注意しましょう。
また、受傷時からの記録を残すのを怠った。