2009年12月6日日曜日

IDATEN interactive case conference

今日は、IDATEN interactive case conferenceが都内で行われた。

よくテレビにも出演されている東北大学の押谷仁先生が現在の新型インフルエンザの動向について解説を下さって大変に面白かった。

まず、強調されていたのは、疫学は競馬の予想をしているのではないので、常に最悪の場合を想定しないといけないということ。
各国の動向では、遅れて成人の感染が広がり、その中で重症化・死亡しやすいとのこと。これから、日本もそのような傾向にならないとは、言えない。そして現に厚労省によるここ4週間の死亡者数は4,3,4,5人,と少しずつ上昇傾向にあり、一気に爆発的に増える危険性も拭えない。
現時点では、日本の感染動向は各国とは違う特異なパターンを示している。その理由として、①学級閉鎖などの感染拡大対策、②タミフル・リレンザの早期投与が考えられるが、あくまで推測の域を出なく、ちゃんとした解析が待たれるとのこと。

本題とは外れるが、妥当性の証明は疫学を聞きかじったことのある身では本当に難しいと思う。「正しさ」の主張は、取りもなおさず、反対意見の不正を主張になるからだ。最近「正しさ」の胡散臭さを感じるようになってきた。

行きの途中、舞城王太郎の本を買ってみた。教養のための本の中で紹介されていて、実に楽しみだ。初めての作者の本に触れるときの未知さというか、ワクワク感を久しぶりに感じている。
今度は、友達に白洲次郎についての本を借りよう(ドラマになって以来一種のブームになっているので、自分はへそ曲がりなのでそれを忌避するように試みているが、それを押してもオススメらしい)。ローマ人の物語もそろそろ返して新しいタームを借りないと。