2010年9月24日金曜日

アメリカを「まっすぐに見つめる」

「街場のアメリカ論」

・「国の起源の栄光」なるものは、「あの黄金時代はもう失ってしまった」という泣訴を発する人によって遡及的に創造されるものだ

・「理念先行」というある種のアメリカの「宿痾」である。生身の人間としてクリアカットにできない「わけのわからない」経験の中で満たされた生活実感の中で出てきた言葉は、もっとあやふやなものになるはずだ

・日本人はアメリカを「まっすぐに見つめる」というリアリストの知性をもつことができなかった

以上本文とあとがきから印象に残った言葉の抜粋。一部切り取ってもわかるように組み替えた。
アメリカを直視できず、盲従している日本が読むべき一冊。

古来は中国、WWⅡ後は米国の従者となっている国。初めて、この両国大国のバランスが均衡に近づき、どちらに軸足を置くか判断が迷われる時期に来ている。
私見では、両国の間をうまく取りまとめ、したたかに生きるしかない気がするが。