2009年10月18日日曜日

「傷はぜったいに消毒するな」

「傷はぜったいに消毒するな ~生態系としての皮膚の科学~」

http://georgebest1969.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-0459.html
に紹介されていたので、友達から借りた。

軟膏に含まれる基材には界面活性作用があり、傷の再生を遅らせる恐れがある。
消毒すると正常な細胞の修復能力を阻害してしまうのは、知っていたが。軟膏にもそのような作用があるのは、知らなかった。

自己治癒力と感染のバランスを如何にとるかだ。創の状態などによりケースバイケースだと思う。著書内でも述べられているように、湿潤療法は、感染していない創に関してであることは注意。

確かに、漫然と消毒している風潮に警鐘をならしているのは、一読の価値あり。
手術の際の手洗いなども、大それたものではなくアルコールで消毒する程度にとどめて、手袋を小まめに変える、という方向に変わっていくだろう。

ICU book pp41~によれば
イソジン:より多くの菌をカバーする、乾く際に殺菌力を発揮するため待つ必要あり、持続時間はクロロヘキサジンに劣る
クロロヘキサジン:GNC(グラム陰性桿菌)や真菌にカバー弱い、持続時間長い
アルコール:即効性あり
など違いがあることを初めて知った。