2009年7月11日土曜日
case study 「headache」
ケーススタディー『頭痛』
47歳男性 頭痛
1.頭痛の鑑別疾患は?
2.身体所見で気をつけることは?
3.どんな検査をするか?
入院したのは7/9午後四時ごろ
P.I
・入院3日前7/6頃から左耳を強く痛がっていた。
・入院前夜に強い頭痛が突然出現、混乱した様子も呈していた
・頭痛が始まって1時間くらいから嘔吐しはじめ、夜間で5回の嘔吐を認めた。
・入院当日の朝は妻によればぼんやりした様子であった。
P.E
Vital sign:BT40℃,BP140/100,PR140/min, RR20/min, 意識:呼名反応なし。強い痛み刺激にのみ四肢を動かす。
耳:両側が耳垢で閉塞。左側に浸出性中耳炎様の所見(写真)
鼻腔・副鼻腔:異常なさそう、鼻汁(脳脊髄液漏を疑う)なし
咽頭:発赤、腫脹なし
眼:両側瞳孔8mm散大,対光反射あり,
眼底:乳頭辺縁は平坦
頚部:非常に硬直強い。ケルニッヒ・ブルジンスキー(+),
心音:雑音なし
肺:全肺野に湿性ラ音
神経:Ⅰ~?異常なし、反射の左右差なし。
検査
・胸部X線
・血液培養
・血液・生化学
・血糖値(比較に重要)
・腰椎穿刺→
多核白血球が90%を超える(除:リステリア)
蛋白上昇(150-1000mg/dl)
糖低下(血清糖の2/3以下、25以下で予後不良)
・グラム染色
鑑別疾患
・ウイルス性髄膜炎 → 重篤な意識障害、神経障害を来たすことはほとんどない。