2009年9月1日火曜日

1Q84

帰ってきて、読みかけだったので一気に読んだ。過去の作品も有名なものは、だいたいチェックしている。自分は周りの多くの人のようにファンではないが、読んでも損はないと感じた。エンターテイメントとしても、教養としても、共有知識としても。
自身にとっても久しぶりに小説のジャンルの本に触れられて、抑圧された想像力をフルに発揮できるいい機会だった。

過去の社会派の作品からの影響が読みとれた。
伏線もうまく張ってあって、まとまっている印象がある。人によっては円熟の域に達したと感じるかもしれないし、人によっては若い頃の勢いが弱まってこじんまりした印象を受けるかもしれない。

一回しか読んでいないが、多くの人がいうような続編への期待はあまり感じなかった。確かに上・下でなく、book1, book2としていることからも続編が出せる設定にはなっているだろうが。その理由は、前記のように2巻でまとまりがありすぎる。1巻―2巻のつながりに比べて、2巻―3巻があまりにも希薄になってしまうのではないか?ファンや読み込んだ人にはわかるヒントや伏線があるのかもしれないが。そこらへんは一普通の読者にはわからなかった。
世界観は底流に組みしながら、人物などの設定をし直した形での事実上の“続編”の可能性はありだと思う。