すごい指導医(研究室でいう直接指導を受ける先生を想像してもらえるといいかも)はスーパーマンでなくてよい。
・・・このことを沖縄に行って実感した。聞けば何でも知っていて、その根拠となる論文すらも諳んじることができるスーパーな人を勝手に想像していた。「それはわからない」「そうか。覚え間違いをしていた」と超有名な先生方が素直に認めるところを目の当たりにして、理想の指導医像に大きな影響を得ることができた。若手を導いていくために必要なものは、決して超人的な能力ではない。キャリアや立場を超えて共に学んで切磋琢磨できる環境を提供し、大きく逸れないように時に軌道修正をできる人なのではないか。
また、自らのステップアップのために経験が豊富な先生が自分たち学生と同じようにシャドウイングをしている現場を目の当たりにした。もし、自分が同じ立場だとしたら、同じようにできる自信がない。歳や経験を積んでも、挑戦し新しい一歩を踏み出せる可塑性は残しておけるようにしたい。
前記の指導医像に関連して、リーダー論についても若干触れておく。
理想のリーダー像に普遍的なものがないように、その組織なりその状況なりに一番最適な人がリーダーになれるのが一番だ。といっても、人によって俯瞰する能力が高い人もいれば、細部を精度高くこなせる人もいる。
時代が変われば、求められるリーダー像も変わる。日本の次のリーダーは、この国の舵をとれるのか?