2009年5月5日火曜日

SARS

「世界を救った医師 SARSと闘い死んだカルロ・ウルバニの27日」

新型インフルエンザでパンデミックが心配される昨今なので、過去のパンデミックについて調べようと思って再読した。4年前に読んだ時も感動した覚えがある。今回の方が自身が現場に近づいているせいか、登場している方々についての自分の認知が深まっているせいか、より強く心を動かされた。

2003年、29の国、8096人の感染者、774人の死者を出したSARSは、当初未知のウィルスに関わらず、急激な症状の悪化で亡くなる方が多かった。初期にベトナム、のハノイ-フレンチ病院で謎の肺炎患者と接触したウルバニは、WHO職員として感染が広がる院内に踏みとどまり、病状の把握や検体の採取を行い、フレンチ病院の封鎖を見届ける。自分自身の感染を自覚していたウルバニはタイ・バンコクに出国し、そこで帰らぬ人となった。

これから、非常に困難な決断を迫られることがあると思う。その時に自分の信念を曲げない決断をできるように、その時の自分が振り返っても悔いを残さないように、一日を過ごそう。

1918~1919年に2000万人~4000万人が亡くなったスペイン風邪についての本もこれから読もう。